妊娠中に気をつけたい感染症の種類 その7

妊娠中の感染症

どうもSUNLEADのスタッフです!!
今回紹介するB群溶連菌は、新生児の重症感染症の起炎菌として重要で敗血症や髄膜炎などを引き起こす、かなりこわい感染症です。

なぜ感染するのかは詳しくわかっていないのですが、妊娠中に胎内感染すると前期破水や早産のきっかけになりますし、お産のときに赤ちゃんに産道感染すると重大な病気になりますので必ず妊娠中期・後期に感染の有無を検査で確認するよう妊婦健診でほとんどの産院が実施しています。

B群溶連菌(B群溶血性連鎖球菌=GBS)気をつけたい時期 〜 妊娠20〜36週
感染経路 〜 原因についてはよくわかっておらず、膣内にいる常在菌で妊娠していない時期は何も悪さをしません。菌は主に膣や外陰部より検出され、赤ちゃんに感染する危険性が高いのは産道を通る時です。
赤ちゃんへの影響 〜 分娩時に赤ちゃんに感染してしまうと、呼吸困難を起こしたり髄膜炎や肺炎など命に関わる重大な病気になることがあります。
治療法 〜 分娩前に抗生物質の点滴注射をしながら赤ちゃんへの感染予防します。妊娠中の除菌投与や帝王切開でのお産になることは必ずしも必要とされていません。万が一赤ちゃんが感染した場合は抗菌薬を投与しながら様子をみることになり長期入院や後遺症の心配もあり、最悪の場合があることも。

・B群溶連菌の発症率は1000分娩に1,9〜3,7例で、致命率は26〜50%とされています。自覚症状もほぼ無く妊婦健診で発覚することがほとんどです。検査方法は膣の入り口付近と肛門の周囲を綿棒などでこすり培養検査で菌の検出を行い陰性か陽性かを調べます、陽性の場合はお産の際にペニシリンなどの抗菌薬の点滴注射で感染予防をします。

また前期破水や早産の恐れがありますので特に28〜36週頃は注意しながら過ごすようにしましょう。ちなみに子宮口が閉じていれば、性行為そのものの刺激で前期破水はしませんが、不衛生は禁物、衛生状態がよくない性行為が引き金で感染症を発症すると症状が進み破水→早産となる場合もあるので、シャワーを浴びてコンドームの使用を守りましょうね!

※髄膜炎〜脳と脊髄を包んでいる髄膜に炎症が起こってしまう病気です。新生児や未熟児での原因菌はB群溶連菌や大腸菌とされています。