妊娠中に気をつけたい感染症の種類 その6

妊娠中の感染症

妊娠中の方で自覚症状がないうちに切迫早産や早産の原因にもなる感染症もあるのを知っていますか?
普通40週で産まれてくるはずが、それ以前だとまだ様々な器官が未発達な状態で産まれてきますので赤ちゃんは何ヶ月かは保育器の中で過ごすことになります。

付きっきりでの病院の看護が必要で、その赤ちゃんの生命力にもよりますが週数があまりにも早過ぎる場合は最悪亡くなってしまうこともあり後遺症の心配もあります。
定期的に健診を受けるなどをすることで、早産を未然に防ぐことにつながりますので必ず決められた回数の健診には行くようにしましょう!

細菌性膣症気をつけたい時期 〜 妊娠12〜36週
感染経路 〜 原因についてはよくわかっておらず、本当ならば膣内にいる乳酸菌がなくなり、悪玉菌が増えた状態です。この細菌が子宮まで入り込み炎症を起こします。
赤ちゃんへの影響 〜 細菌性膣症自体は赤ちゃんに影響を与えません、ただ子宮内に感染が広がり早産になると赤ちゃんに影響があります。
治療法 〜 抗菌薬(膣錠)の投与をします。膣症の場合は膣の洗浄や抗菌薬の座薬(局所投与)、頸管炎・絨毛膜羊膜炎の場合は座薬と抗菌薬(全身投与)で治療します。

・なぜこの感染症にかかってしまうのか今のところわかっていない現状ですが、膣内常在菌である乳酸菌がなくなりその代わりに嫌気性菌(酸素を嫌う)やマイコプラズマなどが増えた慢性の状態が細菌性膣症になります。細菌性膣症→頸管炎→絨毛膜羊膜炎→切迫早産・早産の引き金にと進んでいきます。自覚症状はほとんどないので、膣分泌物検査や早産マーカーでチェックすることで発覚できますがお腹の張りが強かったり、おりものが多かったり微熱が出たりしたら要注意。おかしいなと思ったら健診日にかかわらず受診して下さいね。早めの治療をすれば早産に至らないケースが多いです。
※頸管炎〜感染が子宮頸管まで進んだ状態です。クラミジアの感染が原因になる場合もあり治療しないと炎症が進みます。(妊娠12〜36週に気をつけたい)
※絨毛膜羊膜炎〜炎症が卵膜・子宮・羊水まで達した状態。前期破水を起こし早産の大きな原因にもなります。下腹部痛やおりもののにおいの変化などの症状がある。(妊娠16〜36週に気をつけたい)

妊娠中の方はこういった赤ちゃんにも影響のある感染症に感染しないよう常に気をつけましょう!!